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190719 短期間で廃車されてしまった京葉線のE331系

190718 京葉線のこと」で書いた通り、京葉線には1編成のみ存在して7年(実運用期間は約4年)と短期間で廃車になった車両があります。その車両はE331系です。
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外見は普通の車両と思われますが、この車両は他の通勤型電車と比較して異なる部分が多々ありました。
まず、国鉄・JRを通して初めて連接台車を採用した点です。
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Description:Jacobs bogie of Odakyu Electric Railway type 50000.
Date:2015-10-18
Source:Own work
Author:Cassiopeia_sweet.
*上画像は クリエイティブ・コモンズ
表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスを受けません。
写真はE331系ではないですが、連接台車のイメージです。
連接台車は「2個の車体の一端を1個の台車で支持し連結している車両」のことを言い、ボギー台車より台車の総数の減少による軽量化や部品数減少、高速域の安定性向上、線路への負担軽減などのメリットがあります。この車両は3ドアの14両編成ですが、1両13.4m(先頭車と編成分割部の付随車除く)と短いです。そのため、車端部のオーバーハングがなく、車両をより大きくできる(客室面積の拡大)というメリットがあります。ちなみに、ボギー車は一両に2つ台車のある車両のことを指し、多くの鉄道会社が採用しています。
連接台車は走行音も特徴的です。
karibajct「京葉線E331系快速 〜千葉みなと駅を出発〜」2010/04/12 に公開

普通の電車は、ガタンゴトン、ガタンゴトン…ですが、連接台車の車両はガタン、ガタンという音がします。そして、E331系は14両編成ですが7両・7両と分割できるよう、7・8両目は連接台車を採用していませんでした。

次にダイレクトドライブモーター(DDM)を採用した点です。通常の電車の駆動機構の場合、モーターと駆動軸の間には歯車とギア、あるいは継手などが存在し、間接的に駆動する機構となっていますが、DDMはその名の通り、モーターの駆動軸が直接車軸につながって駆動する方式です。DDMによって、低騒音化・部品数の減少による保守点検の負担軽減などのメリットがあります。

そして、永久磁石同期電動機(PMSM、MT77形)を日本国内の新製車両としては初めて搭載、情報管理システムは最新型のを搭載。

このように、新技術のものを多々採用した車両でした。

2006年に1~7両目は東急車輛が、7~14両目は川崎重工業が製造・導入されて試運転などを経たうえで、2007年3月に営業運転を開始しました。営業運転開始前において、JR東日本のある労働組合によれば、モーターが燃えるトラブルがあった模様です。
ところが、同年4月に運用を離脱してしまいました。その後、製造元に返品され部品を一部改良した上で、2008年12月に運用再開しましたが、2009年5月にまた運用を離脱しました。
その後、2010年4月に再度運用を再開し、2011年1月に運用を離脱し、車庫に留置してしまいました。そして、2014年には廃車してしまいました。

(蛇足ですがこの部分のBGMは「プロコフィエフ: バレエ音楽「ロメオとジュリエット」第2組曲:モンタギュー家とキュピレット家」が良いかと。)

運用→離脱→返品→運用→離脱→運用→離脱→廃車という流れで、故障が多く信頼性はかなり低くなってしまいました。どうしてこうなったのでしょうか。
原因としては、多々あるようでHP等でいろいろ分析されています。
・ダイレクトドライブモーター(DDM)は台車の揺れを直接受けるためモーターの負担が大きかった。
・ダイレクトドライブモーター(DDM)は様々な回転速度を頻繁に使い分ける鉄道車両には不向きで負担が大きくなってしまった。
→結果、モーターの故障が頻発してしまった。
・連接台車をJRとしては初採用するなど初採用の技術が多すぎた点。
 連接台車は車両の切り離しに手間がかかり、整備性が悪いのが欠点として挙げられます。なので、短編成の車両に連接台車が採用されているところが多く、例としては江ノ島電鉄が挙げられます。
などなどありますが、やはりDDMといった根本的な部分での新採用の技術が多すぎたのが大きいではないでしょうか。

なお、この車両が登場する前にJR東日本は試験車両を製造し、連接台車やDDMを使った車両を走らせた上で、このE331系を導入していますから、決していきなり導入したという訳ではありません。

JR東日本としては、まず1編成を製造して様子を見てうまくいけば主力車両にする予定でしたが、故障や不具合の多発によって量産・実用化することなく別の車両を製造しその車両を主力車両にして、結局廃車になってしまいました。

一連のE331系について私たちも学ぶ点があるとすれば、
・根本的な部分での新しいことは沢山ではなく少しずつ様子を見た上で採用すべき
ではないでしょうかね。

<参考>
(2019/07/19閲覧)


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Commented by せいパパ at 2019-07-19 04:03 x
とても車両の構造に詳しいですね
私は駅舎が好きなので
建築物好きなんだろうと思います。
鹿島線や成田線はガタンゴトンとうるさいですが
船橋周辺からは殆ど音がしなくて
スーっと走るから鹿島線はあれだけ煩いのに
静かなんだろう?と乗車する度に感じてました。
スピードも成田線と総武線は全く違うので
初めて総武線や東海道線、横須賀線に乗った時は
ものすごく怖かった印象で
せいママとこのスピードがダメかもと言い合ってたな。
慣れたら何とも感じなくなりましたが
静かだなとは毎回感じます。
応援!
Commented by チーちゃん at 2019-07-19 05:26 x
おはようございます♪
連結部分のこと初めて知りました。
お詳しいのですね。
素晴らしいです。
応援です☆☆
Commented by kawa1210 at 2019-07-19 07:33
おはようございます、ブログ拝見させて頂きました、色々と勉強せせて頂きました、有難う御座います。嶺
Commented by orange-train101 at 2019-07-19 08:39
おはようございます。
 三岐鉄道北勢線にも連接車両ありますょ。
 K77編成 クモハ277+サハ201+サハ101+クハ202で、この中のサハ201~クハ202(3両が)連接車になっております。
Commented by yako3ta at 2019-07-19 21:43
> せいパパさん
ありがとうございます。
おそらく線路の違いかと思われます。
総武線はレールを連続的に溶接して継目をなくして
1本のレール(200m以上)にしたロングレールを採用し、
さらにつなぎ目を斜めにカットしていることによって、
ガタンゴトンの音がせず静かなのではないでしょうか。
コメント・応援ありがとうございました。
Commented by yako3ta at 2019-07-19 21:45
> チーちゃんさん
こんばんは。
ありがとうございます。
この車両は営業用の鉄道車両の中では
短命でした。
また連接車両が復活するかは…
どうなんでしょうかね。
ちなみに、長編成の連接車は
小田急ロマンスカーが有名です。
コメント・応援ありがとうございました。
Commented by yako3ta at 2019-07-19 21:46
> kawa1210さん
こんばんは。
こちらこそ、訪問・コメント等
ありがとうございます。
この記事で学ぶことがあって
良かったです。
Commented by yako3ta at 2019-07-19 21:47
> orange-train101さん
こんばんは。
三岐鉄道北勢線は確か元近鉄でしたよね。
北勢線の車両も連接車になっているんですか。
初めて知りました。
やはり連接車は短編成の車両が多いですね。
コメント等ありがとうございました。
by yako3ta | 2019-07-19 01:48 | 日記・コラム・つぶやき | Trackback | Comments(8)

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